我が家では…今でも暇さえあれば、
耳かきで耳掃除というか、ボリボリかきたくなります(笑)

ガチで…耳掃除はやらんで良い(笑)
ついつい毎日お風呂上がりに綿棒でグリグリやっちゃったり、耳かきでゴソッと取れたときの達成感を求めてしまったりしますよね。
でも、耳からしてみれば
「いや、余計なことしないで!」って悲鳴を上げているようなものです。
まず、人間の体ってのは本当によくできていて、
耳の穴(専門用語で言うと「外耳道」)には、驚くべき「セルフクリーニング機能」が備わっているんです。これを「自浄作用(じじょうさよう)」って言います。
外耳道の皮膚は、
常に新陳代謝を繰り返していて、
- 鼓膜の真ん中あたりから
- 外の出口に向かって、
- まるでベルトコンベアのように、
- じわじわと1日に0.1ミリメートルくらいのペースで移動
しているんですよ。
だから、耳の奥でできた古い皮膚や、
そこにくっついたホコリなんかは、
何もしなくても…
勝手にベルトコンベアに乗せられて、数ヶ月かけて自然と耳の外に排出される仕組みになっているわけです。
耳垢ってのは、この古い皮膚のカスや、耳垢腺から出る分泌物、そして外部からのホコリが混じったものなので、これも一緒に外に押し出されていくんですね。
耳垢って単なるゴミじゃなくてよ(笑)
しかも、耳垢は単なる「ゴミ」じゃないんです。
むしろ、耳のデリケートな皮膚を守ってくれる頼れるガードマンみたいな役割を担っています。
耳垢には適度な脂肪分が含まれてます。
外耳道の薄い皮膚がカサカサに乾燥するのを防ぐ「天然の保湿クリーム」の役割があります。
さらに、耳垢は弱酸性…
⇒リゾチームっていう抗菌成分も含まれており、
バイ菌が繁殖するのを防いでくれる効果もあるんです。
それに、あの独特の苦味や匂いは、
小さな虫が耳の中に入ってくるのを防ぐ役割もある、なんて話もあるくらいです。
じゃ…ホジホジしたらどうなるか?
それなのに、
良かれと思って綿棒や耳かきを耳の奥に突っ込んでしまうと、
- まず、せっかくベルトコンベアに乗って
外に出ようと頑張っていた耳垢たちを、グイッと奥へ押し戻してしまうことになります。 - これを繰り返していると、
押し固められた耳垢がダムのように溜まってしまい、「耳垢栓塞(じこうせんそく)」という状態を引き起こすことがあるんです。 - こうなると耳が詰まった感じがしたり、聞こえにくくなったりして、結局、耳鼻科で取ってもらう羽目になります。
自分でキレイにしているつもりが、実は自分で自分の耳を詰まらせているなんて、なんだか皮肉な話ですよね。
ちなみに…投稿内のアイキャッチは、
先日耳鼻科で耳掃除をしてもらった時の受付です(笑)
耳掃除のリスク
さらに怖いのは、耳の穴の皮膚を傷つけてしまうリスクです。
外耳道の皮膚って、
実はティッシュペーパー1枚分くらいの厚さしかない、ものすごくデリケートな場所なんです。
そこに硬い耳かきで当ててガリガリ当てたり、
綿棒でゴシゴシこすったりすれば、簡単に傷がついてしまいます。
その小さな傷からバイ菌が入ると、
ひどいかゆみや痛み、耳だれ…「外耳炎」に悩まされることになります。
耳掃除が好きで頻繁にやっている人ほど、
かえって外耳炎を繰り返しやすい、という悪循環に陥ってしまうことも少なくありません。
最悪の場合、奥に突き刺しすぎて
鼓膜を破ってしまうなんていう大事故につながる危険性もあります。
そういう事例があったと報告を受けてます(怖)
それでも…溜まるものは溜まる
もちろん、世の中には
- 耳垢が溜まりやすい体質の人(日本人の2割弱と言われる、湿ったタイプの耳垢「湿性耳垢」の人など)や、
- 加齢によって自浄作用が少し衰えてくる方もいます。
どうしても耳の入口付近に出てきた垢が
気になって仕方ない…であれば、
- お風呂上がりに湿らせたタオルや綿棒で、
- 入り口から1センチくらいの「見える範囲」を
- 優しく拭う程度なら…まあ大丈夫かもしれません。
- とはいえ…
基本的には「何もしない」のが耳にとっては一番の優しさ。
聞こえにくさや詰まった感じがするなら、
自分でなんとかしようとせずに、素直に耳鼻咽喉科に行くのが最も安全で確実な方法です。
専門家が専用の器具を使えば、
痛みも少なく、あっという間にキレイにしてくれますから。

やっぱり放っておくのが一番かも(笑)
というわけで、耳掃除の気持ちよさは否定しませんが、
耳の健康を第一に考えるなら、
- 耳の中にいる「見えざるベルトコンベア」という働き者たちの力を信じて、
- そっと見守ってあげるのが一番
ということなんですね。
これからは、お風呂上がりの綿棒をぐっとこらえて、
その時間で別のリラックスタイムを楽しんでみてはいかがでしょうか。
ちなみに…
CPAMが使えるようになってからは、不思議と耳掃除をすることが減りましたが、
乾燥する時期になると…
やっぱりカキカキしたくなるので、
綿棒に化粧水染み込ませて
サラッと吹き上げるようにすると落ち着きます…マジで(笑)
|
コメント